SPACEBUS

SPACEBUS

SPACEBUSはSPACECABを大型化、長寿命化した50人乗りの2段式のLarge orbital spaceplaneであり、carrier とorbiterで構成されます。SPACEBUS により成熟した本格的なorbital宇宙旅行サービスを提供し、宇宙への大量輸送と超低価格化が実現されることで、誰もが自由に宇宙に行き、利用できる新しい宇宙時代を開くことができるようになります。これにより、宇宙を生活圏として広げて、宇宙で働き、暮らせるような時代に近づくことができるでしょう。開発期間は15年を目標にしています。

飛行シーケンス

基本的にはSPACECABと同様の飛行シーケンスですが、大型のSPACEBUSは分離速度ど高度をさらに上げて、orbiterの負担を更に低減するように考えられています。orbiterは50 人の乗客あるいは5 tのぺイロードを積載する能力があります。orbiterを乗せたcarrier飛行機は空港から水平に離陸し、ターボラムジェットエンジンを使用してMach4まで加速します。更にロケットエンジンを始動してMach6 0分離速度まで加速して急上昇し、orbiterを高速度で、より空気抵抗の少ない高い高度で分離します。分離後orbiterはロケットエンジンを始動しさらに加速して地球周回速度の (7.8km/sec、Mach25相当) に到達し、地球周回軌道を飛行します。carrierは急降下して大気圏に再突入してジェットエンジンを使用して空港に戻り、水平に着陸します。orbiterは地球を周回した後、帰還のため地球周回軌道から離脱して非常に厳しい環境の再突入を経て、ジェットエンジンを使用して空港に戻り、水平に着陸します。

設計・仕様

大型orbital spaceplaneのSPACEBUSは2段式のspaceplaneでlower-stage (carrier)とupper-stage (orbiter) の2つの機体で構成されます。SPACEBUS は大量輸送と超低価格宇宙輸送を実現するためにSPACECABの大型化と長寿命化が必要になります。そして、現在の航空機レベルの成熟した宇宙輸送を提供するためには、安全性、信頼性の向上、及び運用コストを低減する必要があり、長寿命化が重要な設計要件になります。そのために長寿命のロケットエンジンと熱防護システムの新規開発が必要になります。その他のシステムは極力、既存技術を流用し、機体構造、ジェットエンジン、空力システム、ランディングギア、環境制御、航空電子システムなどは通常の航空機開発と同様に数年間の稼動経験と継続的な改良により安全性と信頼性の向上を実現していきます。carrierは離陸、Mach4への加速、フライバツク及び着陸のために使用する4つのターボジェットエンジンとMach4からMach6への加速のための2つのロケットエンジンを搭載しています。運用コストを考慮して、SPACECAB同様にロケットエンジンは酸化剤として安価な液体酸素 (LOX)、燃料はケロシンを使用します。carrierはおおよそConcordeの2倍の重量になります。

 CARRIERORBITOR
Span, m3821
Length, m8834
Max speed with jet enginesMach 4N/A
Separation SpeedMach 6N/A
Rocket PropellantsLOX/KeroseneLOX/LH2
Take-off Weight, tonnes40090
Empty Weight, tonnes11316
Payload, tonnes90 (Upper Stage)5

SPACEBUSがつくる世界

SPACEBUSによる高頻度の大量輸送により超低価格宇宙輸送が実現されることで、現在の海外旅行のように宇宙に行くことが当たり前になり「誰もが行ける真の宇宙旅行サービス」が開始されます。これにより、宇宙へのアクセスが容易になり、無限の可能性のある宇宙空間を本格的に利用することができるようになることで、宇宙で働き、暮らし、様々な活動を宇宙で実施できるようになり、生活圏を地球から宇宙まで広げることができるようになるでしょう。そして、SPACEBUSの次世代機はより大型で2段式ではなく単段式になると思われます。

宇宙旅行の便益と効果(K6)

XLINER SPACEPLANE PROJECTにより宇宙旅行が実現されることで様々な効果が期待されます。宇宙旅行は単なる観光、娯楽ではなく、素晴らしい便益と効果をもたらす可能性があります(宇宙旅行のK6ケーシックスと呼ぶ)。

経済の閉塞感が世界的に蔓延するなか、現在の経済圏に左右されない新産業の創出が必須です。そこで、国民の豊かで幸せな暮らしを目指し、国民の望む「宇宙旅行サービス」の提供を実現するために必要な技術研究および事業化研究を行うことによって、宇宙旅行産業という全く新しい産業を切り開くが可能となります。宇宙旅行産業は経済貢献をはじめ、雇用対策、教育再生(理科離れ対策)、環境問題対策など多くの便益を広く国民にもたらすことができるでしょう。

1.経済(Keizai) 「宇宙旅行は将来10兆円の市場規模になる可能性を持っている」

2.雇用(Koyou) 「宇宙旅行は新産業として多くの雇用を生み出す」

3.環境(Kankyou) 「宇宙旅行は地球環境保護の切り札になる」

4.教育(Kyouiku) 「宇宙旅行は若者の明るい未来を作るすばらしい教育になる」

5.観光(Kankou) 「宇宙旅行は観光産業として地域活性化のための目玉なる。」

6.研究(Kenkyu) 「宇宙旅行は真の宇宙進出のための最初の重要な研究である」